数理統計
積分の計算をレベルセットの積分に変形する公式として, Layer Cake Representation が知られている. Layer Cake Representation 定理 1. (Layer Cake Representation) を非負実数直線 上のBorel 集合族の上の測度とし, 単調増大関数 \begin{equation}\label{…
前回記事では行列ガンマ分布とその規格化定数の計算方法を紹介しました. wakabame.hatenablog.com今回はその応用として, 多次元のガンマ分布を観測モデルとするベイズ推論を行いましょう. ウィシャート分布を行列ガンマ分布を用いて定義しよう 次の行列ガン…
多次元ガウス分布の精度行列のベイズ推論を行う際にあらわれる行列ガンマ分布: \begin{align*} \textrm{MGam}(\Lambda|a,B) &= C(a,B) |\Lambda|^{a-1}\exp\{-\langle B, \Lambda\rangle\} \end{align*} の規格化定数 \begin{align*} C(a,B)^{-1} &= \int_{…
前回記事では, 一次元ガウス分布を観測モデルに持つようなベイズ推論を行うために, 事前分布はパラメータ により, \begin{align*} p(\lambda|v ) &= z(v)\exp\left\{v_1\ln{\lambda} -v_2\lambda +v_3\lambda\mu -\dfrac{v_4}{2}\lambda\mu^2 \right\},\\ z(…
正規分布についてのベイズ推論を考えましょう. 母数が つになることに気をつけましょう. 平均 , 精度 がともに未知の一次元ガウス分布を考えます. \begin{equation} N(x|\mu,\lambda^{-1}) = \sqrt{\dfrac{1}{2\pi}}\exp\left\{ \dfrac12\ln{\lambda} -\dfra…
ベイズ推論をします. パラメータ をもつような確率変数 に対する独立同分布な族 を考えます. 事後分布を書く際にはハイパーパラメータ をしばしば省略します. すなわち とかきましょう. 指数型分布族と共役事前分布について 指数型分布族の定義 実数値確率変…
本記事では省略されがちであったり, 正規分布であることを仮定してあったりすることの多い, 不偏標本分散の母分散の推定量としての一致性を証明していきます.
前回記事Rにさいころをたくさん振らせて、さいころの平均を求めてみる - わかばめにっきでは、Rの擬似乱数を使って標本平均が母平均の一致推定量であることを示しました。今回は後で述べる不偏標本分散という量が母分散の不偏推定量であることを調べていきま…
最近は東京大学出版会の統計学入門を用いて、統計学に再入門しています。標本分散の定義に が出てくるのはなぜだっけ?というところからよくわかっていなかったので、何回かに分けてその理由をメモしていきます。 推定とはなにかというところから出発します…